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●自然豊かな球磨地方で500年の歴史を持つ球磨焼酎。 山に囲まれた盆地ですが、北は相良、南は霧島と地質の違う山に挟まれた日本三大急流の一つとしてあげられる球磨川の豊富な水のおかげで、かの司馬遼太郎も「球磨川周辺は稲作の適地である」と言ったほど稲作が盛んに行われてきました。 そんな環境の中、豊永酒造の創業は明治27年(1894年)。当時から自社田を持ち自分たちで栽培したお米で仕込んだ焼酎「都鶴」を発売。 1986年からは有機農法に取り組み、オーガニック認証制度が開始された2001年からは、自社田を含め契約農家も全て認証を受けています。 ●有機栽培をすることの意味 有機の田んぼというのは、土壌中に微生物が多く棲んでいます。その中でも有益な微生物の働きによって空気中の窒素が取り込まれ、栄養分として稲に吸収されます。農薬を使うと楽だけど、その微生物を殺してしまうため、本来稲にとっては良くないこと。また、人間が薬を使うような感覚で、健康なら一度病気にかかるとその免疫が付き、次から同じ病気にかかりにくくなる。 しかし一度薬を使うと抵抗力が弱くなってしまい、同じ病気にまたかかってしまう。そこにまた薬を使う…悪循環となります。私たちも稲も同じ生き物なのです。 化学肥料は植物だけが育てばいいという考えなので、植物に必要なものしか入っていない、そのため微生物の餌がなくなってしまう、結果微生物が死んでしまい、土地が痩せてしまうという悪循環が生まれてしまうのです。 ●良い酒造りには良い原料処理が欠かせない 「酒は純米、燗ならなおよし」で有名な故上原浩先生の指導の元。清酒蔵さながらの高性能な洗米機のウッドソンを導入し、和釜の甑や擬似米を使った蒸しなど、先端を行く設備と作業を行っています。 ●伝統的かつ合理的な石室 蔵の外壁にも使われている石は、相良方面の山から持ってきたものと、霧島方面から持ってきているものの2種類あるため、色も異なっています。分厚い石だけでなく、もともと室の構造が半地下のようになっているので、周りの土の温度が年間を通して地表より一定になり、内側に室があるが、室との間に断熱材として籾殻を敷き詰めているため外気温の変化をあまり気にすることなく麹造りを行える非常に優秀な室と言えます。 ●同じ機械でもカスタムして微調整 商品によって常圧蒸留と減圧蒸留を使い分けるが、同じ蒸留器でもネックの長さで重厚さが変わってくるため、いろいろとカスタムしていった結果、豊永酒造は他と比べてかなり短い方とのこと(以前は今の倍以上長い時もあったとか)、その分厚みのある仕上がりになるというわけです
1,080円(税込1,188円)
豊永社長と蔵人の皆さんで、1度ずつ小刻みにして「どの度数で飲むのが一番美味しいか?」と 調べていったそうです。そうしてわかったのが、「うちの焼酎は19度が旨い!」
1,950円(税込2,145円)
豊永社長と蔵人の皆さんで、1度ずつ小刻みにして「どの度数で飲むのが一番美味しいか?」と 調べていったそうです。そうしてわかったのが、「うちの焼酎は19度が旨い!」
豊永酒造
豊永蔵 麦汁 蔵元情報 先日、熊本県より、豊永酒造の豊永社長がお店にお越し下さいました。
真ん中の方が豊永史郎社長です。 豊永酒造さんの代表銘柄は「豊永蔵」という米焼酎。「球磨焼酎」という、地理的表示による産地指定を受けた球磨地方で造られた焼酎でしか名乗れない、世界的にも珍しいお酒を醸す蔵元さんです。 その昔、ワインで有名なフィリップ・パカレさんとお話した時に、『ワインでは日本で言う“旧暦”を参考にしており、新月の時に瓶詰めをする。』という話の中から『稲は月が満月の時に(正確にはその前日)田植えをする方がいい』とアドバイスを受けたそうです。 ※旧暦(太陰太陽暦)とは、月の満ち欠けによってひと月の長さを決める方法で、新月の時を一日(ついたち)としてみなします(三日月の時が3日、満月が15日という具合)。 その背景には、太陽系での地球の位置が絶妙な位置にあるという事。 太陽からの距離が少しでも近ければもっと暑く、逆に遠ければ寒くなりすぎてしまうが、地球は本当に調度いい位置でいるからこうして住んでいられる。 また月との距離も、もう少し距離が違えば、常に嵐のような天候になっていてもおかしくない。 なので、自然の流れに沿ってこちらが行動していくことが自然だし、 それがお酒にとってもいいことでしょう。というお考えをお話いただきました。 また、豊永さんは平成2年から、有機農法にいち早く取り組まれた蔵元さんでもあります 農薬や薬品を使えば収量(お米の収穫できる量)も増やせるし手間も掛からない… そんな米造りが盛んな時期に有機農法に取り組もうとした際、 JAの農協から猛反対があったそうです。 しかし、『農薬は人が飲んだら死にます、そんなものを食べ物に使ってはいけない』と 豊永社長はその強い反対を押し切り、 無農薬のお米造りを始められたとのことでした。 今では、自社で6反ほど(1反=約991m2)※田んぼを持ち、 「自我田」というブランドも立ち上げられています! ※1反=陸上トラック1レーンの幅が122cmなので約8レーン分と言えば分かりやすいかな… そんな球磨焼酎をもっと楽しむ方法がこちら! ガラ(とっくり?)とチョク(おちょこ)の登場です 地元、熊本ではガラチョクという酒器を使って直接コンロなどの火に掛けてお燗をする習慣があります これに入れて温めると、約50〜55度前後で白い湯気がでてきますので、 その頃が飲み頃!少しアルコール分が揮発するので、 口当たりもまろやかになり盃が進みます! これからの季節は燗極ロックがオススメです! 温めた焼酎を、氷の入ったグラスに入れて注ぐだけ!! とろっとした飲み口で、そのままロックで飲むのとはひと味違った新鮮な味わいをお楽しみ頂けます! 豊永社長、お忙しい中いろいろなお話をお聞かせいただきありがとうございました! |