せんきん

ドメーヌさくらについて

仙禽の特徴をまず挙げるとすればそれは“酒米”
お米は備蓄ができ持ち運びもできるため、蔵の場所とは別の地域で収穫された酒米を使って仕込まれることが一般的です。

仙禽雄町

仙禽亀の尾

仕込み水

一方、仕込み水はその場所にしかないもの（良質な仕込み水を別の場所から汲んでいるところもあります。）なので、せんきんはそれを最大限活用する方向にシフトしました。
さくら市にあるせんきんは鬼怒川水系の伏流水を仕込み水として使用していますが、なんと酒米も同じ地下水脈の水によって栽培したものしか使いません。これにより必然的に栽培面積は蔵の周辺限られますが、仕込み水と同じ水で育った非常に相性の良いお米を使うことができます。
一樹さんはこれを「自然界最高のマリアージュ」とも表現しています。

鬼怒川の伏流水は硬度でいうと超軟水の部類に入ります。ミネラル分が少ないと酵母の発酵が弱まるので、結果アルコールが出にくくなります。
この特性を活かして、ふくよかできめ細かい繊細な味わいを目指して設計をしています。

モダンとクラシックとレトロの違い

モダン：新生モダンは全量生もとと化し、すべてのモダンを集結。山田錦を用いて零式（生酒）、壱式（火入）、弐式（おりがらみ）、参式（発泡原酒）の4種類からなります。

クラシック：新生クラシックは、本来の亀の尾を用いて酵母無添加で醸造。亀の尾が現代まで残っている価値を体験頂ければと思います。

レトロ：レトロとは「過去に遡ること、古き良きものを懐かしみ愛好する事」とあります。新生レトロは、まるで20年前を思わせる甘酸っぱい仙禽。江戸帰りの中で唯一味わえる雄町米の力に添い、共に歩んだ軌跡を見る。

クラシックを突き詰めた木桶仕込み

江戸時代に作られていた“生もと”仕込み。当時の醸造を再現する為に精米歩合90％以上、原料米は亀の尾、酵母無添加で木桶仕込みというとてつもなく手間と時間の掛かる醸造方法を取り入れたのが“ナチュール”です。
米粒が大きく、硬いお米であるためとにかく溶けない。そこでもと摺りというすり潰す技術が生まれました。
さらに酒母の期間も50日以上と、現代の酒造りの時間軸とかけ離れた造りを経て出来上がったお酒は唯一無二の個性を醸し出します。
（効率化を重ねた現代では、酒母で約10〜14日、醪で約20〜30日と、ナチュールが酒母期間の間にお酒として出来上がるものもあります。）